近年、大坂なおみ選手などの活躍により盛り上がりを見せているテニス。そんなテニスでよくある疑問が得点の数え方です。
テニス以外の一般的なスポーツであれば得点は1点、2点…と数字で数えていくのが普通でしょう。しかし、ことテニスにおいてはそうではありません。
テニスではゲームのポイントを数えるとき0→15→30→40と数えます。なぜこんな飛び飛びの値で得点を数えるのでしょうか?この数え方になった由来については諸説ありますが、当時のスコアボードに由来しているという説があります。
テニスがヨーロッパで流行し始めた18世紀頃、もちろん現在のような電光掲示板といった便利なものはありません。そこでテニスをする人々は得点の記録に大きな時計を使いました。1ポイント入るたびに時計の針を動かすことにしたのです。
4ポイントで1ゲームというのは現在と変わらないので、1ポイント取るごとに時計の針を1周の4分の1だけ動かします。すると時計の針の先は15分→30分→45分のところを指すことになります。これを見て、得点を15→30→45と数えるようになったという説です。
ただこの場合でも45が40になっているのはおかしい、という話になりますがこれに関しては45=forty-fiveというのが15=fifteenや30=thirtyと比べて長いので40=fortyと省略されるようになったと言われています。このようにして現在の0→15→30→40というポイントの数え方が完成したわけです。
ちなみに、テニスでは0のことをゼロではなくラブとよく呼びます。これはフランスでは0が卵の形に似ているため、0を「ルフ(卵)」と言っていたのが、英国に持ち込まれた際に聞き間違いなどで変化してラブになったという説が一般的です。