日本人は無宗教の人が多いですが、そうはいっても年始や受験などのイベントごとの前に神頼みをしようと神社やお寺にお参りをする人は多いと思います。
そんなお参りのときに神様や仏様からいただくのが「御利益」。ここの神社でお参りすると商売繁盛の御利益がある、なんてことがよくあると思います。
この「御利益」という漢字ですが読み方は「ごりやく」です。後ろの2文字だけを見れば、「利益」(りえき)となりますから、普通に考えれば「ごりえき」と読みそうなものです。
ではなぜ「御利益」は「ごりやく」と読むのでしょうか。実は「ごりやく」における「りやく」と「りえき」では意味が異なるのです。
一般に「りえき」と読む場合には、お金などの儲けを意味します。しかし「りやく」と読んだ場合には、同じ漢字であっても「神様や仏様が与えてくださったお恵み」を表すのです。
ですから神社やお寺のお参りのときに「利益」といえば「りやく」と読み、そこに尊敬の御をつけて「御利益」となっているわけです。
「利益」という漢字は「りえき」と読めば、お金の儲けなどを意味し、「りやく」と読めば「神仏からの恵み」を意味する、と分けて覚えておきましょう。