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アメリカ大統領選の仕組みを簡単に解説。

2022年11月現在、アメリカでは米国議会の中間選挙が行われています。そのニュースに際して、そういえば自身もアメリカの大統領選ってどういうシステムかあまり理解していない、ということに気づきました。

なのでアメリカ大統領選について調べ、その内容を簡単にまとめてみました。参考にしていただければ幸いです。

選挙権

アメリカ大統領選に投票できるのはアメリカ国籍を持つ18歳以上。永住権者であっても投票はできない。それに加えて選挙人登録を行う必要がある。

日本と違ってアメリカは自動的に選挙人になれるわけではなく、選挙人登録を自己申告で行わなければ投票できない。

大統領に立候補できる条件

大統領への立候補、いわゆる被選挙権は以下の要件を満たしていることが必要になる。

・35歳以上
・アメリカ合衆国内で出生したアメリカ合衆国市民
・14年以上アメリカ合衆国内に住んでいる

またアメリカ合衆国憲法により、大統領に3度選出されることは禁止されている。

大統領選の日程

アメリカ大統領選挙は大統領の任期である4年に一度の周期で行われる。基本的に夏期オリンピックと同年すなわち閏年に選挙が開催される。

投票日は150年以上前に制定された連邦法*1により「11月の第1月曜日の翌日の火曜日」と決められている。

選挙のシステム

ただし、国民が大統領に直接投票するのではない。投票は州ごとに行われ、それぞれの州で大統領選の勝者を決める。アメリカ50州および首都であるワシントンには「選挙人」が存在する。

各州から選出される「選挙人」の数は、その州の上院と下院の合計議員数と等しい人数と定められ、上院議員は各州から2名ずつ、下院議員は州の人口に基づいて決められている。

例えばカリフォルニア州から選出される下院議員は最多の53名であり、選挙人の人数も最多で55名。アラスカ州など下院議員の選出数の最も少ない州は3名となる。

州の選挙で勝利した候補はその州の「選挙人」を獲得する。先の例で言えば、カリフォルニア州で選挙に勝てば55名の選挙人全てを得られるわけだ。

アメリカ50州およびワシントンの選挙人を全て合計すると、選挙人は全538名となる。このうち過半数の270人以上を獲得した候補が、最終的な勝者、つまり、次期大統領となる。

票数と勝ち負けは別

ただしこのシステムの場合、実際に投票者から得られた総得票数と、選挙人の数による勝敗の逆転現象が起こることがある。

例えば2016年の大統領選挙では、民主党のヒラリー・クリントンの方が総得票数が200万票以上多かったが、選挙人の数では共和党のドナルド・トランプが74人多い306人を獲得し、トランプが大統領となった。

ちなみに中間選挙とは?

中間選挙とは大統領選挙から2年後に実施される議会選挙。大統領選と次の大統領選ののちょうど中間の年に実施されるためこう呼ばれている。

米議会は上院と下院の2院制で、中間選挙では下院の全議席と上院の3分の1の議席が改選される。この選挙結果によって与党が勝つことができれば、現政権は有権者から支持されているということができ、次回の大統領選へ向けての指標になる。


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*1:州ごとの法律ではなく、アメリカ合衆国全体で適用されている法律。